●キノコの迷信
・色鮮やかなキノコは毒キノコ。
・縦に裂けるキノコは食べられる。
・「つば」がないキノコは食べられる。
・ナスと一緒に煮て食べれば大丈夫。
・煮汁に銀のサジを入れて、黒くならなければ大丈夫。
・虫やナメクジに喰われたキノコは安全。
・かじってみて苦くなければ食べられる。
・塩漬けにして、水洗いすれば、ほとんどのキノコは食べられる。
・干して乾燥すれば食べられる。
・カサの裏がスポンジ状のキノコは食べられる。
これらの言い伝えは、まったく当てにならない。食べられるキノコでも、生で大量に食べると食あたりする例もある。(食べられるキノコにも微量の毒素は含まれている?) 食あたりから回復しても、小脳に後遺症が残る例もあるという。
●キノコ中毒の処置
1.ぬるま湯を湯飲みに5〜6杯飲ませてから、指をのどの奥に突っ込み、食べたものを吐かせる。
2.冷蔵庫の脱臭剤として使われている活性炭(炭の粉)を飲ませる。(毒素を吸着する)
3.緑茶やジュースなど利尿作用のあるものを多く飲ませる。
4.ヒマシ油やオリーブ油を牛乳といっしょに飲ませる。(ただし鎮痛剤や下痢止めは使用しない)
5.嘔吐・下痢が激しいときは、脱水症状を抑えるためにスポーツ飲料を飲ませる。
6.腹部を冷やさない。
7.料理に使ったキノコを持参して、医師に見せる。
とにかく、なるべく早く病院に行き、胃・小腸の洗浄を行うと共に、浣腸や硫酸マグネシウム・ソルビトールなどによる速やかな毒素の排せつを行うことが何よりも大切。
参考⇒志村隆著『日本の毒キノコ』学習研究社