民事
判 例 | 被 害 者 | 被 告 | 事故の内容 | 判 決 | 根 拠 |
都立航空高専 (78年3月) |
教諭、高専生、OB10名の内、7名 | 東京都 | 表層雪崩死亡 | 引率教諭の過失認める | 国賠法1条 |
八ヶ岳滑落事故 (78年4月) |
31名の内、女性1名 | 協会、リーダー他3名 | 残雪で滑落死亡、アイゼンなし | 3割過失相殺 | 民法709、715条 |
武蔵工大 (79年3月) |
ワンゲル4名の内、1名 | 国 | 山頂で滑落 | 棄却 | 国賠法1、2条 |
厨子開成高校 (80年12月) |
高校山岳部6名と顧問教師1名 | 学校と校長 | 吹雪で谷へ下降、全員死亡 | 賠償金で和解 | |
京都洛北高校 (83年7月) |
高校山岳部4名の内、1名 | 京都府 | 渡渉中溺死 | 棄却 | 国賠法1条 |
東京青稜会転落事故(85年5月) | 山岳会員2名の内、1名 | パートナー | 岩登り中、確保不良重症 | 3割過失相殺(2133万円) | 民法709条 |
灘校六甲山 (85年11月) |
高校の集団登山の内、1名 | 学校 | 落石死亡 | 棄却 | 民法715条 |
石鎚山転落事故 (86年5月) |
中学の集団登山の内、1名 | 今治市 | 転落重症 | 容認(452万円) | 国賠法1条 |
五竜遠見尾根雪崩 (89年3月) |
高校教諭1名 | 山岳総合センター | 雪崩で死亡 | 容認 | 国賠法1条 |
弘前大学 (94年1月) |
4人パーティの内、サブリーダー1名 | リーダー、先輩、国 | 冬の岩壁で滑落 | 棄却 | 民法709条 |
神崎川 (98年7月) |
6人パーティの内、2名 | リーダー | 渡渉確保中、滝壷に転落死 | 棄却 | |
羊蹄山ツアー登山 (99年9月) |
女性登山者2名 | 添乗員と旅行会社 | 道に迷って凍死 | 謝罪と和解金7150万円の支払 | |
板取村中学ハイキング(01年6月) | 中学生6名 | 教諭、校長ら5名 | 落石で死傷 | 4000万円の損害賠償で和解 | |
大日岳雪庇崩落 (02年3月) |
講習会受講生の2名 | 国 | 雪庇崩落 | 謝罪と和解金1億6700万円の支払 |
刑事
判 例 | 被 害 者 | 被 告 | 事故の内容 | 判 決 | 根 拠 |
芦別岳遭難 (52年6月) |
教諭、高校生、7名の内、生徒2名 | 教諭 | 転落死亡 | 有罪(罰金3万円) | 刑法211条 |
谷川岳ガイド登山 (75年5月) |
女性登山客1名 (52才) |
山岳ガイド | ロープを外した直後に滑落 | 不起訴 | |
青井岳キャンプ遭難 (76年8月) |
教諭、中学生、12名の内、9名 | 教官 | 川で溺死 | 無罪 | |
朝日連峰遭難 (67年4月) |
教諭、高校生、5名の内、生徒3名 | 教諭 | 吹雪で凍死 | 無罪 | |
ニセコツアー登山 (春の滝雪上散策) (98年1月) |
女性登山者2名 | 山岳ガイド | 雪崩で1名死亡 1名負傷 |
有罪(禁固8ヶ月執行猶予3年) | 刑法211条 |
羊蹄山ツアー登山 (99年9月) |
参加者14名の内、 女性登山者2名 |
添乗員 | 道に迷って凍死 | 有罪(禁固2年執行猶予3年) | 刑法211条 |
板取村中学ハイキング(01年6月) | 中学生6名 | 教諭、校長ら5名 | 落石で死傷 | 不起訴 | |
大日岳雪庇崩落 (02年3月) |
講習会受講生の2名 | 講師 | 雪庇崩落、埋没 | 不起訴 | |
十勝岳ツアー登山 (02年6月) |
18名中男性登山客1名 (65才) |
添乗員(53)とガイド(56) | 悪天候(吹雪)による凍死 | 不起訴(起訴猶予) | |
トムラウシ・ガイド登山 (02年7月) |
女性登山客1名 (58才) |
登山ガイド | 台風接近による暴風雨により凍死 | 有罪(禁固8月、執行猶予3年) | 刑法211条 |
屋久島沢登りツアー (04年5月) |
ツアー客の男女4名死傷 | 山岳ガイド | 鉄砲水による渡渉の失敗、溺死 | 有罪(禁固3年執行猶予5年) | 刑法211条 |
白馬岳ガイド登山 (06年10月) |
登山客5名の内、4名死亡 | 悪天候(吹雪)による凍死 |
参考⇒浦和地裁判事、辻次郎論文「判例タイムズ997」登山事故の法的責任(上)